2023.12.01
『ハムスターを連れて営業』
タイトルを見て何のことやねん?って思われたと思います。突然失礼しました。
10年ほど前に、嬉しいことにハムスターの赤ちゃんが沢山誕生しました。思ったより沢山の赤ちゃんが生まれたので里親さん探し!
すると、熊本にいらっしゃる方(私は宮崎)が、ぜひ里親に、と声をかけていただきました。タイミングよく福岡までの出張があったので、高速を熊本で降りて、お迎えに来ていただくことに。
そして当日、待てど暮らせど迎えに来られません。電話をしても発信音のみ…約束の時間から1時間ほど待っていましたが進展なし…
結局、出張にハムスターを連れていくことになりました。
道中は一緒に車に乗っているだけなのですが、問題はお客様の所に入る時。
実は真夏だったんです。当然、車に乗せたままにするわけにはいきません。
「ゆでチュー」になってしまいます。
バリっとしたスーツ、片手に本革カバン。そして左手にはハムスターが入った虫かご。
もう、会う人会う人の顔は 完全に“?マーク”です。
「井上君どうしたの?」皆さん聞かれます。恐らく、この「どうしたの?」は暑さにやられたの?だと思います。皆さんに経緯を話しながら本題の営業話はほんの少し。
皆さんだって、金融系の営業マンが虫かご片手にやってきたらびっくりしますよね?
私だったら「大丈夫かいな…この人」と絶対に思います。
2泊3日のハムスターとの旅行…失礼 出張です。
でも最終日奇跡が起きました。行った先のお客様が、うちで飼ってもいい?と言ってくださいました。
「是非とも大切にしてあげてください」
そのハムちゃんはそれから、福岡の新しい家族のもとで幸せに人生…いや、ハム生を全うしたそうです。
なんなら、最期はおいしいもの食べすぎて若干太っていました。
そのお客様が後々に言ってくださった言葉を覚えています。
「はじめて会ったときはびっくりした。急にハムスター連れてくるから。
でも、そこまで何かを大切にしてる人ならば、きっとお客さんも大切にしてるんだろうなって思えたよ」と。
人の出会いとはわかりません。ハムスターの出会いなんてもっとわかりません。でも、悲しいニュースをテレビで見るたびに思います。自分以外のモノにもっと思いやりを持てたらいいなと。